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司法試験・予備試験論文式試験で問われている能力-評価される答案とは?-

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シホウ
このサイトの監修者情報
「最小限の独力で最大の成果」を理念に司法試験、予備試験に合格するための勉強法を研究し、予備試験に合格(論文300番台、口述2桁)。翌年1発で司法試験に合格(総合順位100番台)。現在は弁護士として企業法務系法律事務所に所属しながら、司法試験、予備試験に合格するためのノウハウを発信する。

今回は、司法試験・予備試験論文式試験で問われている能力について解説したいと思います。

本ブログでは、司法士試験予備試験の受験生に有益な情報提供をする目的で運営されています。是非、他の記事もご参照ください

論文式試験で、問われている能力をご存知ですか。

論文式試験で問われている能力 

答えられない方の方が多いと思います。

今回は、司法試験委員会が公表している「司法試験における採点及び成績評価等の実施方法・基準」より、司法試験が受験生に求めている能力について解説していきたいと思います。

「司法試験における採点及び成績評価等の実施方法・基準」には、以下のような記述があります。

採点に当たっては、事例解析能力、論理的思考力、法解釈・適用能力等を十分に見ることを基本としつつ、全体的な論理的構成力、文書表現力等を総合的に評価し、理論的かつ実践的な能力の判定に意を用いるものとする。

この記載から、司法試験委員会は、①事例解析能力②論理的思考力③法解釈・適用能力④文章表現力を評価対象にしていることがわかります。

①事例解析能力

事例解析能力。これは、設問を解く前提となる能力です。いくら高度な法解釈を展開していても、事実誤認があれば、得点にはならないでしょう。

事例解析能力が試されるのは、答案構成時です。一部の天才を除き、受験生は、答案構成をしてから、起案をすると思います。この答案構成時に、複雑な事例を丁寧に解析して、事実を確実に認識することを司法試験委員会は、求めているのです。

複雑な事例が出題されても、慌てないでください。司法試験委員会は、慌てずに冷静に事例を解析できるのかを測るために、あえて複雑な事例を出題していると考えられるからです。

さて、では、受験生としてはどのようなことに注意するべきでしょうか。

法律関係図の作成

落ち着いて事案を解析するために、必ず法律関係図を作りましょう。法律関係図の書き方の詳細については、後日記事にする予定ですが、今回は、さしあたり、その必要性について説明します。

事例を法律関係図に落とし込んでいく作業をすることで、まず、事例が頭に入りやすくなります。文章を読むだけでなく、紙とペンを使うことで、頭に入りやすくなります。

次に、視覚的に捉えることで、事案を単純化することができます。与えられた事実には、法的に意味のないものが沢山あります。法的に無意味なものを除外して、必要な事実を落とし込むことで、事案を単純化することができます。事案を単純化しすぎるのはよくないですが、論点を見極めるために、事案を単純化して考えることは有効です。

略語を使う

問題文を読むときは、略語を使いながら、効率的に事例を分析しましょう。例えば、刑法ならば、「実行行為」にあたる行為については、線を引いて、隣の余白に「行為」と書く。民法で、登記の移転に関する事実があれば、「ト」と余白に書く。略語は、自分がわかればいいでしょう。事案を効率よく分析するために、日頃から自分だけの略語を考えておくといいでしょう。

事実の評価

法的に意味のあるおよそ全ての事実に配点が振られていると考えましょう。答案上で出来るだけ、法的に意味のある事実を摘示して、それを自分なりに評価しなければなりません。答案構成時に、法的に意味のある事実を見極めて目印をつけておきましょう。マーカーをしてもいいし、プラス評価なら+マークをするとかでも構いません。

②論理的思考力

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論理的思考力。これは、主に答案全体の評価に関するものです。

法的な適切さではなく、各文章間に矛盾がないか整合的か法的三段論法を支えているかなどを、司法試験委員会は、評価の対象としています。

例えば平成29年度刑法の採点実感では「法的三段論法については、多くの答案で意識されていたが、規範定立や判断方法を一切示さず、問題文の事実を抜き出して結論のみを記載する答案も多くあった」と言及されています。

「法的三段論法」を適切に使えているかを、評価の対象としていることを明言し、法的したと言えます

法的三段論法で差が出るのは「未知の論点が出題された場合」です。既存の論点であれば、論証を用意していることも多く、また答練をしているため、多くの受験生が、法的三段論法を意識した論述ができます。

しかし、未知の論点が出題された場合、法的三段論法という型から崩れた論述をする人が多いです。私も、その一人だと思います。未知の論点が出題された場合、規範がわからないため、規範と当てはめが混在した論述になりがちになります。しかし、法的な結論を導くためには、必ず規範が必要となります。これは、未知の論点の場合も異なりません。未知の論点が出題された場合こそ、法的三段論法で論じるようにするべきです。

③法解釈・適用能力

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この点は、皆さんが日頃から勉強している点だと思います。採点上、一番重視されているのは、③法解釈・適用能力でしょう。この点については、後日の記事で私見を述べたいと思います。

④文章表現力

論文式試験である以上、当然「文章表現力」も評価の対象となっています。「文章表現力」と言っても、法律文書であるので、ユーモアのある表現である必要はなく、自らの見解を正確に伝えることができれば問題ありません差がつく点は事実の評価です。当該事実に対する評価として、適格な表現を考える必要があります。この点についても、また記事にしたいと思います。

論文式試験で問われている能力

1事例解析能力
2論理的思考力
3法解釈・適用能力
4文章表現力

以上、司法試験・予備試験論文式試験で問われている能力の解説でした。

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「最小限の努力で最大の成果」を理念に司法試験、予備試験に合格するための勉強法を研究し、予備試験に合格(論文300台位、口述2桁)し、翌年1発で司法試験に合格(総合順位100番台)。現在は弁護士として企業法務系法律事務所に所属しながら、司法試験、予備試験に合格するためのノウハウを発信する。

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