アガルートの論証集を使っているけど、うまく使いこなせていない。
アガルートの論証集が気になるけど、事前に具体的な勉強方法を知りたい。
正直、「神ツールです?」「実例を示して紹介させていただきます!」
今回は、アガルート の『論証集』を使った究極の勉強法をご紹介したいと思います。
アガルート の『論証集』は、非常に優れた司法試験・予備試験対策の学習教材です。
公法系(憲法及び行政法)を除き、市販化されていますので、アガルート の受講生でなくても、論証集を入手することができます。
私も、『論証集』の愛用者であり、普段からよく参照し、司法試験の直前まで使用していました。私の周りでも、使用している人が多かったです。
今回は、予備試験合格者であり、アガルート の『論証集』の愛用者である筆者が、『論証集』を使用した勉強法をご紹介したいと思います。
アガルートの論証集は本当におすすめです!
アガルートが好きでない方も論証集だけは使って頂きたい!
拙い文章ですが、最後までお付き合いください。
アガルートの論証集を使いこなすことで、低コストの投資で、あなたの合格が大きく近づきます。
アガルートの講座で最もコストパフォーマンスに優れ、かつ、受験生であればだれにでもお勧めしたい講座です。どうか、最後までお読みいただけますと幸いです。
▼執筆者の合格実績▼
アガルートの教材で学習した基本7科目はオールA判定でした!
アガルート の『論証集』の入手方法
上述したように、アガルート の『論証集』は、公法系を除き市販化されています。また、アガルート の対象講座を受講すれば、同論証集がついてきます。
これからアガルートの受講を検討している方におすすめなのは「総合講義」と「論証集の使い方講座」の同時購入です。総合講義には論証集の紙テキストが付いてくるので、論証集の講座は、テキストなしの講座を選んでください。
既に、他の予備校を利用されている方は、後述の市販化された論証集を手に入れてみるとよいでしょう。
アガルートの総合講義が気になる方はこちらの記事!
アガルート の『論証集」は、市販化されている
公法系以外は、市販化されています。アマゾンでも取り扱いされています。
1 最新の民法改正に完全対応
本書は,平成29年民法改正(債権関係),平成30年民法改正(相続関係)に対応しております。
令和2年実施の司法試験,予備試験本試験に向けて学習を進める方に最適です。
2 新登場! A~Cのランク付けでメリハリをつけた学習が可能に
A:頻出の論証。規範と理由付け(2つ以上)をしっかりと押さえ,問題に応じて,長短自在に操れるようになるべき
B:Aランクに比べれば,出題頻度が下がる論証。規範と理由付け1つを押さえておけば十分
C:時間がなければ飛ばしても良い
本論証集掲載の論証は,重要な論点に関するものに厳選していますが,皆さんの可処分時間に応じて,ランクに基づいた柔軟な学習をしてください。
3 アガルートアカデミー講師の書き下ろし
論証集の内容は,工藤北斗講師をはじめとしたアガルートアカデミーの講師陣が,膨大な数の基本書・判例解説・学術論文・法学雑誌を調べ上げた上で,判例・通説の立場から書き下ろしており,記述の正確性には万全を期しております。
4 論証を精査しブラッシュアップ
これまでの論証の内容を精査しなおし,必要に応じて適宜記述の改善を図っております。
より精度の高い記述で,論文式試験の高得点を狙うことができます。
論証を知識として習得することで「芯を外さずに」答案に表現することができるようになります。
5 2色刷りにリニューアル
これまでモノクロだった論証集が2色刷りになりました。より見やすく,より分かりやすくなった論証集を是非手に取ってみてください。(アマゾン商品紹介より引用)
掲載論点数はやや少ないが、それで良い
アガルート の論証集は、他の予備校の論証集に比べて掲載論点数はやや少なめです。これは、一見して、論点の網羅性という観点から劣るとおも思えますが、そうではありません。超マイナーな論点まで網羅的に学習する必要はありません。出題可能性が極めて低い超マイナーな論点まで学習しだすと非効率的です。
試験対策は、その重要度に応じて優劣を明確にしとくべきです。この論証集にない論点は、重要度が低いということです。
アガルート の論証集の掲載論点は、工藤北斗先生をはじめアガルート のスタッフが、試験における重要度に応じて、掲載の有無を決していると思います。
そのため、同論証集の論点を押さえていれば司法試験対策上は十分であると思います。
やや少なめといっても、出題可能性のある論点がカバーされているので、全ての論点を学習するだけでも大変です。
司法試験に合格した時の「論証集」の使い方と勉強法
ここからは、私が予備試験、司法試験に合格した際にどのように論証集を使っていたのかをご紹介させて頂きます。
4つの使い方のうち使い方1及び2は、特におすすめ!
この練習を繰り返すことで表現力も身に付きます。
想起練習で記憶の強化を図ります。
ビジュアル化して理解を深めます
音声講義で隙間に聞き流して記憶強化
地味な勉強法ですが、私は千本ノックのようにやり込みました。
使い方①長文の論証を短い論証に書き換える練習をする
※論証集を見ながらでもいいです。
※どうやったら短縮できるか、何を残すべきかをよく考えてください。
例えば、10行の論証ならば、7.5行版、5行版、2.5行版に書き換えます。
短い論証に書き換えるには、当該論点のポイントを理解していなければなりません。逆に、短い論証に改めようと考えることで、当該論点のポイントがわかってきたりします。
こういう勉強をすることで、普段から、コンパクトな論証にするためには、どこを削れるだろうか、削ってはいけない部分はどこだろうかと考える癖がつきます。
論証を短くするためには、自分の言葉で表現を抽象化する必要も出てきます。この抽象化を考えることも、文章力向上に寄与します。慣れてきたら、紙に書かず、口頭でコンパクトにしてもいいです。
論証集が何度でも利用できる演習問題になる!
このように論証をただ暗記するのではなく、自分の頭を使って、理解を深めていくことで記憶が強化されていきます。
使い方②乱数アプリを使って、ランダムに論点を自己解説する
ある程度勉強が進んでくると、特定の論点(頻繁に勉強する論点)について論点名を言われただけで、当該論点の問題点、規範、当てはめのポイントを想起できるようになります。
試験直前は、全論点においてこれが出来るようになっておく必要があります。
そこで、私は、定期的に乱数アプリを使って、ランダムに論点を自己解説するという勉強法をしていました。
論点にナンバーを付し、乱数生成アプリで乱数を生成します。
論点マップの各論点に番号をつけます
生成された順にその番号に応じた論点を自己解説します。そして、自己解説できなかった論点はすぐに復習をします。これを繰り返すことで、記憶が強化されていきます。
人間の記憶は、記銘→保持→想起の過程のうち、想起を繰り返すことで強化されます。
この勉強法は、想起を繰り替えす勉強法のため、記憶の定着を促します。
使い方③論理をビジュアル化してみる
民法の論文対策でも言及していますが、論証の論理構造を把握して、その論理をビジュアル化するという勉強もしていました。
例えば、『動機の錯誤』の論点。
①錯誤の定義=内診と表示の不一致
↓
②動機の錯誤は、定義に当たらない
↓
③but、表意者保護の必要性もある。他方、取引の安全の要請
↓
④動機が表示され、当事者の意思解釈上、法律行為の内容とされたなら、「錯誤」に当たる。
このように論理を視覚化しておくことと見返すのが簡単です。論証集の余白で論理のビジュアル化をしていました。
この使い方は、特に理解を深めたい論点、重要な論点については一度、ビジュアル化をしておくと後々の勉強が楽になります。
使い方④隙間時間で聞き流す
アガルートの論証集講座は、音声データをダウンロードすることができます。
私は、音声データをスマホにダウンロードしておき、いつでも受講できるようにしていました。
通学中や寝る前等、隙間をみつければ聞き流すようにしていました。
なお、アガルートの論証集講座は、短時間で総復習することができます。
各科目の講座時間は、以下の通りです。
◇憲法:約5時間
アガルート公式サイト
◇行政法:約2時間
◇民法:約6時間
◇商法:約3時間
◇民事訴訟法:約3時間
◇刑法:約5時間
◇刑事訴訟法:約3時間
◆合計:約27時間
合計27時間で7科目の全ての論点を網羅できます。これなら7科目を7周も余裕ですね!!
全力でお勧めできる講座です!
論証集の一元化の方法
続いて、論証集の一元化の方法をご紹介したいと思います。
一つずつ実例を示しながらご紹介させて頂きます。
一元化の方法①重要な個所を赤色で囲う
アガルートの論証集に掲載されている論証は、長めです。長めが良い理由は説明したとおりですが、試験直前などに見直す場合には、大事なところだけを見直したいところ。
論証例のうち大事なところをすぐ見直せるように、特に、大事と考える部分を赤枠で囲っていました。
例えば、論点「強取」の意義については、その意義が大事なため「強取」とは、①暴行・脅迫により、②相手方の反抗を抑圧し、③その意思によらずに財物を自己又は第三者の占有に移すこと、すなわち暴行・脅迫と財物奪取との間に因果関係があることを意味する」を赤枠で囲っていました。
一元化の方法②余白にポイントをメモ書き
アガルートの論証集には、余白が用意されています。論証のポイントや論証の留意点を余白に書き込んでいました。
例えば、論点「盗品の横領」では、余白に以下の通り書き込んでいました。
①「条文上、明らかではないものの、横領罪の成立には占有離脱物横領罪との区別の観点から委託信任関係が要求される」
②「横領罪は他人の財物の占有者であることを要する真正身分犯であるから、共同正犯の事例では、65条1項が適用される」
①は、コンパクト版の論証で、②は、共同正犯事例における65条の適用について記したものです。
一元化の方法③余白に書ききれない場合はメモ紙を差し込む
オリジナルの論証を作成した場合や他の教材でよさそうな論証があれば、メモ紙を差し込んでいました。テープノリを使って、貼り付けていました。
上記の例では、平成29年4月26日判決で言及されていた刑法36条の趣旨を書きこんでいます。判例が示した趣旨のため、そのまま答案で使えると考えて書き入れたものだと思います。
こちらは、自作した罪数論の一覧表を論証集に挟み込んでいました。刑法であれば、要件を整理した表などを挟み込んで情報を一元化するのもよいでしょう!
最新版はさらに進化
2021年版の総合講義論証集は、さらに進化しております。
私が使っていた論証集より以下の点が進化しています。
①論点ランクの掲載
②余白が多くなり、書き込みがしやすくなった
以下、各点を解説させていただきます
①論点ランクの掲載
これ、受験生にとっては、非常にありがたいですね。論点の重要度は、多くの問題に取り組むなどしないとなかなか論点間の重要度の差異は、わからないもの。この点、2021年版の論証集には、各論点につき、論点ランクが付されています。
AからCの3つのランクが用意されています。
A:頻出の論証。規範と理由付け(2つ以上)をしっかり押さえ、問題に応じて、長短自在に操れるようになるべき
B:Aランクに比べれば、出題頻度が下がる論証。規範と理由付け1つをおさえておけば十分
C:時間がなければ飛ばしてもよい。
重要度に加えて、獲得目標(Aランクであれば、規範と理由付け(2つ以上)+長短を自在に操る)が明記されているのがこのランクのすごいところだと思います。よくあるランク付けは、頻出度に応じてAからCなどのランクを付すものがおおいですが、受験生として知りたいのは、「重要な論点をどこまで理解しなければいけないのか」という点だと思います。
この点、総合講義論証集には、獲得目標が明記されているので受験生としては、迷わず勉強を続けることができますね。受験生のニーズを的確にとらえ、口座をより良いものにしようとするアガルートの企業努力が伺われる点です。
②余白が多くなり、書き込みがしやすくなった
これも、受験生にとってはありがたいアップグレードですね。
受験生時代に、若干使いづらいなと思っていたのが、余白の問題でした。従来の論証集は、余白が少なく、情報を一元化するに足りませんでした。
そのため、私の場合、情報を詰め込んだ用紙を論証集に挟み込むなど、情報の一元化に苦労していました。
しかし、2021年版の論証集には、情報の一元化をしやすいにように余白が十分とられています。これで、一元化教材としても使えますね。
2024年版のアガルートの論証集
2024年版のアガルートの論証集は、その良さを引き継いだまま、情報が最新のものになっています。
また、アガルートの論証集は、アガルートの総合講義を購入すれば付随してきますので、論証集の購入を検討している方はアガルートの総合講義の受講も検討してみましょう。
論証集と総合講義のテキスト、および音声講義があればもうインプットで怖いものはありません。ひたすら、これらの教材と工藤北斗先生の講義を信用し、使い倒しましょう。
インプットは、教材をあえて限定すること、良質な教材に限定することが大切です。
アガルートの最新版の論証集及び音声講義であれば間違いないでしょう。
なお、アガルートの公式サイトで論証集を使った推奨の使い方に関する記載があったので参考に引用させて頂きます。
本講座は,繰り返し視聴していただくことを想定しています。
アガルート公式サイト
そのため,1周目は論証集をお手元に置きながら,メモを取りながら視聴していただきたいのですが,2周目以降は,机に向かってしっかりと視聴するというよりは,通勤時間,通学時間などのスキマ時間に気軽に視聴していただくことをお勧めします。
本講座の音声データはダウンロードすることができますので,スマートフォンなどに入れて繰り返し視聴してみて下さい。
また,全てを暗記しようとする必要はありません。試験の直前までにはキーワードを正確に記憶して頂きたいのですが,普段の学習では,講義を聴き流して頂くだけで結構です。意識して「覚えよう」というよりも,繰り返し視聴することで自然と「覚えている」という状態になることがベストです。
アガルート論証集はどんな方におすすめ
アガルートの論証集は、すべての司法試験、予備試験の受験生におすすめです。論証集は、受験生にとって非常に有益なツールです。
市販もされていますから、多くの方が使用しやすいと思います。
特にアガルートの論証集がおすすめな受験生は以下の方です。
・繰り返し利用できる論証集を探している方
・大手予備校の論証集が欲しい方
・カスタマイズがしやすい論証集をお探しの方
また、論証集を最大限活用したい方には、アガルートの論証集の使い方講座がおすすめです。以下の記事で詳細に解説をしていますので是非、ご覧ください。
これによって、各科目の基礎が盤石になります。何回も聞き直して、論証を自由に吐き出せるようになりましょう。
正直、アガルートの論証集と音声講義は、全受験生におすすめしたいです。費用も安く押さえることができるし、息の長い教材です。
伊藤塾受講者や基本書で勉強している方も、論証集だけでも利用して頂きたいです。
アガルートの論証集の使い方講座の評判
アガルートの論証集の使い方講座を利用した方の声(評判)をご紹介したいと思います。
講座の受講は、検討されていない方であっても、参考になるかと思います。
7科目を7周!!
令和4年 司法試験 合格者の声
市販の論証集は分厚く、論証を全部理解しようとする気が起きないが、アガルートの論証集はコンパクトな分量なので7周くらいすることができた。また、丸暗記用ではなく汎用性の高い論証に仕上げてあるので、最小限のインプットで広範囲の問題に対応できるようになっていると感じた。
合格者の声
「7科目を7周?」「そんな回すのか」と思われる方もいるかもしれませんが、それくらいやるべきだと思います。それくらいやるに値する教材です。回数が重要ではないですが、定期的に論証集を回すようにしましょう。常に、論証を吐き出せるようにしておきましょう。
自分で書き込む!
令和4年 予備試験 合格者の声
初受験のため、予備試験の論文の過去問を十分に解けないまま、論文試験の直前期を迎えました。その際、特に民事訴訟法や行政法については、学部やロースクールで、あまり論証的な部分をやっていなかったため、不安が大きく、アガルートの論証集で、不安な箇所を見直しました。また、口述試験直前には、刑法の論証集に論点がかなりコンパクトにまとめられていたほか、末尾の構成要件を復習し、自分で書きこんだりしたおかげで、本番での不安をかなり軽減することができたと感じています。
合格者の声
アガルートの論証集が人気な理由に、巻末の論点一覧表や論点ランク等の付録です。これも一度確認されるとよいでしょう。
規範の定立のために必要な情報が実践的な形で凝縮
令和3年 予備試験 合格者の声
答案の重要パーツである規範の定立のために必要な情報が実践的な形で凝縮されていたので、試験直前まで肌身離さず見返していました。理由づけ部分まで詳細に書かれたフルの論証が掲載されていたので、想定される問題における当該論点の濃淡や当てはめのしやすさ等を考慮しつつ、情報を取捨選択して自分でコンパクト版の論証等も作っていました。必要な情報は全て盛り込んであるため、各論証を自分の武器として場面に応じてカスタマイズする使い方をしていました。
合格者の声
「情報を取捨選択して自分でコンパクト版の論証等も作っていました」。この勉強法が非常に重要だと思います。自分の頭が考えて、コンパクトで理想な論証を考えてみましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。今回は、アガルート の『論証集』を使った身になる勉強法をご紹介しました。
アガルート の論証集は一部を除き市販化されていますので、どなたでも出来る勉強法だと思います。 上記で説明した勉強法は、私も実際にしていた勉強法であり、効果を実感している勉強法です。是非、参考にしてみてください。
下記リンク先で無料サンプル講義・サンプルテキストを入手することができます。
まずは、お試し受講をおすすめさせて頂きます!
毎日30分でも良いので、論証集に向き合う時間を確保してみてください。あなたの答案がぐんっと良くなりますし、論証を理解出来るようになれば事例演習が楽しくなり、加速度的に成長していきます。
まずは無料受講をしてほしい!とにかく便利です
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